かつて成人式は「地元に帰って同級生と再会する人生の通過儀礼」だった。
しかしいま、その前提が静かに崩れ始めている。
自治体が主催する式典への参加を見送り、写真撮影や家族との時間を優先する“非参加型成人”が増加。振袖業界、写真業界、美容業界の現場では、この変化がはっきりと数字と予約動向に表れている。
なぜ、新成人は式に行かなくなったのか。
地元に戻らない若者が増えた
進学や就職で地元を離れる若者は多い。
そのまま生活拠点が移り、人間関係も更新される。
「わざわざ帰省してまで出席しなくてもいい」
そう考える人が増えたことは自然な流れともいえる。
特に都市部へ移動した若者は、交通費や宿泊費をかけてまで式典に参加するより、今住んでいる場所で記念を残す選択をする傾向が強い。
人間関係の変化
“同級生に会いたい”が理由にならない時代
SNSによって、会わなくても近況は知ることができる。
かつて成人式の大きな価値だった「久しぶりの再会」が特別なものではなくなった。
むしろ
・気まずい
・比べられる
・マウントが起きる
こうした心理的負担から参加を避けるケースも増えている。
お金の使い方の優先順位が変わった
式典そのものは無料でも、
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振袖
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ヘアメイク
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交通費
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二次会
と出費は重なる。
「それなら旅行に使いたい」
「推し活に回したい」
限られた予算を自分の満足度が高いものへ使う価値観が、より明確になっている。
朝が早すぎる問題
成人式当日の美容室は、早いところで深夜から準備が始まる。
眠れない、寒い、待ち時間が長い。
華やかな一日の裏側にあるハードさを知り、「それならゆっくり写真だけでいい」と考える人が増えるのも無理はない。
主役は“式典”より“写真”になった
いま重要なのは
参加した事実より、きれいな自分が残ること。
SNSに投稿できる写真、家族に渡せるアルバム。
これが満たされれば、式典参加は必須条件ではなくなる。
実際、フォトスタジオや振袖レンタル店では
「式には出ないが撮影はしたい」という相談が年々増えている。
家族とゆっくり過ごしたいという選択
友達との時間より、
育ててくれた親や祖父母との記念を大切にしたい。
成人式が“感謝を伝える日”に変化していることも背景にある。
成人式はなくなるのか?
なくならない。
ただし形が変わる。
式典参加が唯一の正解だった時代から、
参加する・しないを自分で決める時代へ移っただけだ。
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式に出る
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写真だけ残す
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家族で祝う
すべてが正しい成人の迎え方になっている。
これからのキーワードは「自由」
レンタル振袖
ママ振袖
フォト成人式
選択肢が増えたことで、新成人は“自分に合う形”を選べるようになった。
成人式は義務ではなく、プロデュースするイベントへ。
この変化は今後さらに加速していくだろう。


















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