男性のキモ（衣装）は、主に鹿革や木綿で作られています。上着は袖のないデザインで、胸元や肩に結び目があります。上着の前面には、しばしば模様や装飾が施されています。また、特に寒い季節には、鹿の毛皮などを身に着けることもあります。ズボンは膝上までの丈で、通常は麻や木綿で作られています。ベルトや装飾品を身に着けることもあります。頭には「ニュパ」または「イチャパ」と呼ばれる帽子を被ることがあります。これは、寒さから頭部を保護するためのもので、通常は動物の毛皮や布で作られています。

女性のキモは、男性のものとは異なるデザインを持っています。上着は袖のないスタイルで、斜めにかぶせるように着用します。女性の上着は、男性のものよりも装飾的な要素が多く取り入れられています。刺繍やビーズ、リボンなどが施され、豪華なデザインが特徴です。スカートは通常、膝丈から足首までの丈で、豊かな装飾が施されています。刺繍やビーズワーク、リボンなどが使用され、花や動物のモチーフがよく見られます。頭には「モシリ」と呼ばれるヘッドバンドを巻くことがあります。モシリにも刺繍やビーズが施され、女性の美しさを引き立てます。

アイヌ民族の衣装は、彼らの文化や環境に根ざしたデザインや材料を使用しています。鹿の皮や毛皮は寒冷な気候に適応した素材であり、自然環境に共生するアイヌ民族の生活様式を反映しています。衣装には、動物の皮や毛皮、魚の皮、植物繊維（麻や木綿）などが使用されます。

近年、アイヌ民族の文化復興やアイヌのアイデンティティの強化が進んでおりゴールデンカムイも大人気